巨人化の秘密 12 ~グリシャの猿型巨人への抵抗

巨人との戦いの歴史 6 ~猿型巨人VSライベル巨人 を、書き進めていきますと、やはり物語のカギは 猿型の巨人(獣の巨人) と グリシャ が握っていると思わざるをえません。

グリシャといえば、シガンシナ区の流行病の抗体をつくったことが特筆されます。
この抗体をどうやってつくったのかも謎ですが、どうして地下室を秘密裏にしているのかも謎です。
国にとって有益な研究ならば、堂々と国の機関で行えばよいと思うのです。

ということは、国にとって有益ではない研究、もしくは都合の悪い研究だと推測されます。
おそらく、流行病の抗体をつくった際には、国がからんでいたのでしょう。
その研究の成果の一部、もしくは、その際に発見してしまった副反応を、自ら研究するために地下室で実験を繰り返していたのだと思われます。

ちょっと飛躍させて、この流行病の抗体の素となるもの、つまり、酵母を第三者の知的生命体から供給されたとは考えられないでしょうか?

そう、知的生命体といえば、この猿型の巨人です。


国の中枢が猿型の巨人と交渉して、人類の英知では決して治せない流行病の抗体をもらったのです。その直接の受け取り手がグリシャです。

しかし、そこにはもちろん交換条件がありました。
それは、ウォールシーナまでの人間は、猿型の巨人の好きにしても良いという条件です。

グリシャはまだその条件を知らず、あとで知ったか悟ったかして、国と猿型巨人との密約を反故にするためにエレンを巨人化する注射を打ったのです。
つまり、国と猿型巨人へのささやかな抵抗ということになります。

エレンを泣く泣く巨人にしなければならなかったのは、シガンシナ区には巨人化能力なしにたどり着けないと考えたからです。
本当ならば、エレンを巨人にしたくはなかったのです。地下室の秘密を世界に暴露できれば済むだけの話なのですから。


ただ、グリシャがつくった流行病の抗体が、シガンシナ区のみの住民を救ったという前提、つまり、流行病がシガンシナ区だけでのものだったら、残念ながらこのページの話は、論理的に破綻します…。



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